アメリカで働いている私にとってはあまり実感がわかないですが、最近は驚くほどの円安で日本からくる方々は口をそろえて「こちらは物価が高い!」と言っております。ただ、実際にこちらで昼食を食べるとなると、シリコンバレーのもともとの物価高も相まって、一人当たりの金額は間違いなく2,000円を超えます。休日に一人で贅沢をしようものなら、うっかりすると3,000-4,000円かかり、私の銀行口座の数字が高速に減少していくのを見て、震えることも多いです。
私はこちらに来る前に日本でアメリカの銀行口座を開設し、日本から円を送金していたことがありました。手数料や為替レートにより、思ったよりも少ない金額が送金された事がたくさんあります。
その時に友人から教えてもらった送金方法がコストが安く且つ簡単に送金できるので、今でも海外送金の時に使っております。今回はそれを紹介したいと思います。
私が今使っている海外送金のサイトはWiseと言います。
1.Wiseとは?
Wise(以前はTransferWiseとして知られていました)は、国際送金と通貨両替を効率的に行うためのオンラインプラットフォームを提供するイギリスの企業です。Wiseは、国際的な金融取引における高い手数料や不透明な為替レートに対抗するために設立され、多くの人々や企業にとって費用対効果の高い方法を提供しています。
以下はWiseの主な特徴とサービスに関する情報です:
低コストの国際送金:Wiseは低い手数料で国際送金を行うことができます。通常、銀行や他の送金サービスに比べてコストが大幅に削減されます。また、Wiseは実際の為替レートで取引を行い、非常に透明性が高いため、隠れた手数料がなく、送金前に正確なコストがわかります。=>各社為替レート比較
複数の通貨サポート:Wiseは多くの通貨に対応しており、世界中のほぼすべての国への送金が可能です。これにより、国際ビジネスや海外の友人や家族への送金が容易になります。
ビジネス向けサービス:Wiseはビジネス向けにもサービスを提供しており、国際取引や支払いにおける費用節約をサポートします。多くの企業がWiseを通じて取引を行っています。
デビットカード:Wiseはデビットカードも提供しており、海外での支払いやATMから現金の引き出しも可能です。デビットカードは複数の通貨で利用できます。
モバイルアプリ:Wiseはモバイルアプリも提供しており、スマートフォンから簡単に送金や通貨両替を行うことができます。アプリは利便性とセキュリティに焦点を当てています。
セキュリティ:Wiseは高度なセキュリティ対策を採用しており、ユーザーのデータと送金情報を保護しています。信頼性が高く、規制当局に認可されている企業です。
Wiseは、個人とビジネスの両方に向けて、迅速で低コストの国際送金と通貨両替サービスを提供することで、多くのユーザーから支持を受けています。また、透明性のある手数料体系と為替レートの提供により、送金プロセスがより効率的かつ経済的になります。
2.Wiseを使うメリット・デメリット
Wiseは国際送金において多くのメリットがありますが、一方でデメリットも存在します。以下に、Wiseの主なメリットとデメリットを概説します。
メリット:
低コスト:Wiseは通常、銀行や他の送金サービスに比べて低い手数料を提供します。また、実際の為替レートで取引を行い、隠れた手数料がないため、送金コストが透明で予測しやすいです。
透明性:Wiseは為替レートや手数料に関する情報を明確に提供し、ユーザーに正確なコストを示します。これにより、不透明な金融取引に関する不安を軽減します。
複数の通貨サポート:Wiseは多くの通貨に対応しており、世界中のほぼすべての国への送金が容易です。これは、国際的な取引や支払いに非常に便利です。
スピード:多くの場合、Wiseを使用した国際送金は比較的迅速に処理されます。送金のスピードは、送金先の国や通貨に依存しますが、通常は速いです。
モバイルアプリ:Wiseは使いやすいモバイルアプリを提供しており、スマートフォンから簡単に送金や通貨両替を行うことができます。
ビジネス向けサービス:Wiseはビジネス向けにもサービスを提供しており、国際取引や支払いにおける費用節約をサポートします。
デメリット:
限定的な受取人:一部の国や地域では、Wiseを受け入れる銀行やサービスプロバイダーが限られていることがあり、送金先の受取人がWiseを利用できない場合があります。
限定的な送金オプション:Wiseは一般的な国際送金に適していますが、大規模なビジネス取引や特定の金融取引には適していない場合があります。
通信手段が必要:Wiseを使用するためにはインターネット接続が必要です。通信手段が制約されている場合、Wiseを利用することが難しいことがあります。
送金限度額:一度に送金できる金額には制限がある場合があり、大きな金額を送金する際には制限に注意する必要があります。
為替レートの変動:為替レートは変動するため、送金のタイミングによってコストが変わることがあります。為替市場の変動に対するリスクがあることに留意が必要です。
Wiseは多くのユーザーにとって便利な国際送金サービスであり、特に小額から中程度の金額を送金する場合にはコスト効率が高いです。しかし、特定の用途や送金額、送金先に応じて他のオプションと比較し、最適な送金方法を選択することが重要です。
3.どんな人に向いている?
Wiseは、特定のプロファイルやニーズに合った人々に特に向いています。以下は、Wiseを利用するのに適した人々の例です:
国際送金を頻繁に行う人: 海外の友人や家族にお金を送る必要がある場合、Wiseは低コストかつ効率的な方法を提供します。特に定期的に送金を行う場合、手数料の節約が大きな利点となります。
海外での仕事をしている人: 海外で働いている人が収入を母国の通貨に変換する必要がある場合、Wiseは有用です。高い透明性と実際の為替レートを提供し、通貨両替にかかるコストを削減できます。
海外でのビジネスを運営している人: グローバルなビジネスを運営している場合、Wiseは国際的な支払いと送金に対する効果的なソリューションとなります。ビジネス向けサービスも提供されており、国際取引に便利です。
留学生: 海外で留学している学生が学費や生活費を送金する場合、Wiseは低コストで送金できるため便利です。通常の銀行送金よりも経済的です。
デジタルノマド: 世界中を旅しながら働くデジタルノマドやフリーランサーにとって、Wiseは国際的な収入を受け取るための便利なツールです。通貨両替と送金を容易に行えます。
透明性と低コストを重視する人: Wiseは透明性が高く、実際の為替レートで取引を行うため、料金が明確で予測しやすいです。手数料節約とコスト効率の向上を求める人に向いています。
モバイルアプリを利用したい人: Wiseは使いやすいモバイルアプリを提供しており、スマートフォンから簡単に送金や通貨両替を行うことができます。
ただし、個々のニーズや送金の条件によって、他の送金オプションと比較して最適な選択をすることが重要です。また、Wiseは一部の制約があるため、特定の送金先や送金金額に適さない場合もあります。
4.利用時の感想
私はこのプラットフォームを日常的に活用しております。
- 学生時代の日本からの送金:アメリカに短期留学をしていた時に活用しておりました。ご存じの方も多いかと思いますが、アメリカの学費は目が飛び出るかと思う程の金額であり、Wiseをもう少し早く知っていれば数十万円分アメリカで楽しく遊べていたかもしれません(ラスベガスで溶かしていたかもしれません)。
- 日本に一時帰国する際の日本口座への送金:日本に急遽一時帰国する際に使いましたが、すぐに自分の日本口座に送金できました。ビザ取得の際の急な支払いでも手続きを終えた後、「10時間後に送金されます」という通知がでて、送金時間が見える安心もありました。
- 物品購入時の代金支払い:実はアジアの小さい国の製品を物品販売しており、その際の支払いも問題なくできております。国があまりにも独特過ぎるところでも「え?こんな場所にも送金できるの?」というメリットがありました。
5.申請方法
申請方法を説明する前に送金の流れについてご説明します。
【送金の流れ】
1.会員登録
2.送金金額や自分と相手の銀行口座を入力
3.(初めての場合には)本人確認
4.送金目的を選択
5.入金方法
6.Wiseの口座への入金
上記流れの中で本人確認が必要なのは3番目となります。
【本人確認(日本在住者)】
1.写真付き、住所記載のマイナンバーカード
=>簡易的な申請が可能
2.日本の顔写真付き身分証明書とマイナンバー関連書類
=>例:マイナンバー通知カード+住民票(6ヵ月以内に発行されたもの)
【本人確認(海外在住者)】
1.銀行又はクレジットカードの取引明細書
2.車両検査書もしくは納税通知書
3.運転免許所
4.他金融機関や政府発行の書類
長くなりましたが、Wiseは海外在住者や海外と取引している方々にとっては力強い味方です。是非とも活用してみてください。
Hより